今月の歌・五~六月を振り返って―由紀さおり・安田しょうこ姉妹に「如何に老いるか」を見る

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今月の歌・五~六月を振り返って―由紀さおり・安田しょうこ姉妹に「如何に老いるか」を見る。

 

【構成】
(1)今月の歌・日本特集を振り返って。
(2)由紀さおり・安田しょうこ姉妹から学ぶ。
(3)秋川君の最近の「荒城の月」に拍手(SNSへ掲載済みのもの)
(4)今月の歌・世界の八十才以上特集予告。

(5)その他


(1)今月の歌・日本特集を振り返って。

今月の歌・五~六月日本の歌「さくらさくら」と「荒城の月」は、当初、なかなか思うようなコンテンツが集まらなかった。しかし、開始してから、海外の人が「Sakura Sakura」や「The moon over the ruined castle(Kojo no tsuki)」(荒城の月)の良質なコンテンツをあげてくれ、それに救われた。前者「さくらさくら」などは後半(公式HPトップと安らぎ文庫HPトップで各二曲紹介)は三分の二近くが海外組であった。


本題に戻る。

「さくらさくら」は、開始直後は良いコンテンツが集まらず、(盲目の)天才邦楽家・宮城道雄と由紀さおり・安田祥子姉妹に救われたといって良い。

なお、由紀・安田姉妹は今月の歌の「さくらさくら」の方のトップで使用予定でいたが、催眠型か何かで使用できなかった。しかし、この姉妹には歌の心、あるいは歌そのものを感じ、安らぎ文庫HPトップの方で二か月のロングランで使用させていただいた。今でも、全体の流れからは、由紀さおり・安田しょうこ姉妹の歌が「さくらさくら」のトップにすべきであったと思うことが多い。特に、荒城の月からの切替えという意味では、尚更そうであった。

今月の歌(3)の④(9分49秒)で使用したコンテンツも悪くはないが、背景が4回リピートとなっていた。しかも、使用されている写真で私が首をかしげるものが数枚あった。桜のある駐車場の車の位置が違う、橋の場面では人物をオブジェとして使用しなければならないのに……、と。それが四回も続く。更に歌は良いのであるが、二度回転となっていた。詳細は略す。



(2)由紀さおり・安田しょうこ姉妹から学ぶ。

さて、この由紀さおり・安田しょうこ姉妹について、「徒然なるままに№5―今月の歌・日本特集で「もったいない」を思う」(http://hamatakachan.uh-oh.jp/?p=7249
の続きを掲載する。

即ち、由紀さおり・安田しょうこ姉妹は「年齢を考慮されてか、「仏教伝来」の如く大作は避けられていたように思える。……ただ、私はこの歌を歌われた頃ならば、アレンジなど全体の組み立て次第では世界が驚くものができたと思うと残念である(もったいない)。自己の能力を《年齢を理由に》過小評価されていたのではなかろうか、と素朴な疑問を抱いた次第である」。{「年齢を理由に」は今回挿入}。
今月の歌・「日本特集」終了するに当たって、この続きを今回掲載する。


「如何に老いるか」を由紀さおり・安田しょうこ姉妹に見る。超一流の世界の人間が老いてとるべき道は一般に下記の通りである。

①老いて、全盛期ではなくなっても、昔のままの歌い方ですら、他の若い歌手以上のため、昔のままで行く。

②老いを考慮して、アレンジを変えたり、プレゼンテーションのやり方を工夫して、別の角度から作品をつくる。例とすれば、二葉 あき子(1915年2月2日 – 2011年8月16日)氏は「水色のワルツ」を晩年はソプラノではなく、少し低音に変えて歌われ、同時に一部を高木東六氏のピアノの名演奏で補い、師弟愛を強調されたことがあった。全盛期の頃よりも、こちらの方が良かった。

③老いを逆手にとる。
典型例が、映画「生きる」(黒澤明作品)の中の志村 喬{1905年(明治38年)3月12日 ~1982年(昭和57年)2月11日}氏が歌う「ゴンドラの歌」である。
あの場面では、凄(すご)い歌唱力のある若手が歌うよりも、老いた人が歌った方が聴衆にアピールするであろう。
映画監督・黒澤明氏は、絵画類の才能ばかりではなく、歌に関する才能も凄かった。チャップリン同様に、映画にこだわるならば映像美・歌まで、自分でやらなければならないからである。
映画「酔いどれ天使」では、笠置シヅ子{1914年(大正3年)8月25日 – 1985年(昭和60年)3月30日}氏が歌う、ジャングルブギは黒澤自身が作詞したことは周知の通りである。凄い迫力の歌詞と曲、笠置シズ子の歌唱力とバイタリティ、更に映像美、凄かった。逆に映画「生きる」は静を強調し、歌手でもない志村喬氏に「ゴンドラの歌」を歌わせる。あの場面では、志村氏以外が歌うならば、老いた人が歌った方が人の心を引く。要するに、老いてこそ歌えるときがあるかもしれない。

④現役歌手を退き、後進の指導へと、野球で言えばコーチ・監督などの世界へ入る。

⑤コーチ類ではなく、プロデューサー・演出家・作詞家・作曲家などの他分野で活躍する。

⑥完全引退をし、作品ではなく、あくまで懐メロとして、懐かしく思ってもらうために歌う。

⑦その他。

どの道が良いかなど、私ごときに分かるはずがない。逆に、私自身が老いてゆく中で、私がどのように老いたならばよいのか、彼女らに教えていただこうと考えている。今後の高齢化社会の中で、高齢者(朝比奈隆・森光子……の如く)がすばらしい活躍をすれば、年金などの試算も大きく狂うであろう。即ち、分子(養ってもらう)が分母(養う側になる)に回るからである。分子が減り、分母が増える。

※(朝比奈隆)→《朝比奈は90代以降、「ストコフスキーの最高齢記録を抜く」と公言し、一見では特に大きな身体の故障もなかったため、記録達成は容易と見られていたが、2001年(平成13年)10月24日の名古屋公演におけるチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番(ピアノ:小山実稚恵)、交響曲第5番が最後の舞台となり、演奏会後体の不調を訴えて入院。そのまま復帰することなく12月29日に死去した。93歳と半年にあと10日あまりであった。「立つことが私の仕事」「立って指揮が出来なくなったら引退」として練習中でも椅子の類を使わず、最後まで立ったまま指揮をした。生涯現役であった》ウィキペデイアより引用。

今後の高齢化社会では、若者二人が老人一人を支えるという図式は大きく変わる。一は減り、逆に二が増えることになる。それ以上に、老人に生き甲斐(がい)の見本をみせることになる。当然、認知症の患者は大きく減るであろう。

それ以上に、私自身が老いていく中で、彼女らから、今後学ぶべき物は貪欲に学ぼうと考えている。ちょうど、映画監督・新藤兼人氏が、テレビから私に「おい、若いの。年のとり方を見せてやる」と、九〇才前後の頃に言われた如くに。

最後に、由紀さおり・安田しょうこ姉妹の「夜明けのスキャット」(https://www.youtube.com/watch?v=pt1AQpoxWjk)(クリック)を掲載しておく。私が過去、聞いた「夜明けのスキャット」の中で、(由紀さんのデビューの頃から含めて)この作品が一番良かった。一体、何才のときに、歌われたのであろうか。
これでは①でも迷うであろう。

由紀さおり(現在67才)・安田しょうこ(74才)、すばらしい。まさに、歌の権化(ごんげ)。



(3)秋川君の最近の「荒城の月」に拍手(SNSへ掲載済みのもの)

(付録・下記はSNSに掲載した「秋川雅史」君関連のコメント)。

荒城の月 秋川雅史 2016年6月19日掲載(今月の歌以外)
◾公式HPトップの歌→本格クラッシク男性歌手特集。先週は無名の二人、今週は超有名な人二人。
掲載理由は公式Blog=徒然なるままに№5参照。

◾【浜田コメント】プロ野球、サッカーなど世界で活躍する人が多くなった。
歌手でも、世界を相手にする日本人の出現を望み、次週と今週の企画をした。秋川君も48才となり、世界を視野にいれてみたらどうだろうか。彼のイタリアの苦難の時期などを考えると、世界を視野にすれば、更に……と思うが。宝塚歌劇と共演の「千の風になって」などは海外でも受けるとおもうのであるが。
http://hamatakachan.uh-oh.jp/?p=7249

なお、彼の出身地・西条には2013年にFieldworkで訪問。私の知人・大学時代にグリーンクラブをやっていた人間の案内で別所銅山に行った際に西条市を訪問した。

勿論、秋川君以外の人にも期待。ただし、今流行(はや)っている、訳の分からぬ歌類ではなく本物の歌、歌のトレーニングの基礎を重視している人が……の話である。いずれ特集するが、日本の歌謡史は、私には後退しているとしか思えぬため、尚更そう思う。映画も同様である。

(追記)秋川君の荒城の月、以前聴いたときより随分よくなっていました。思わず拍手をしようかと思ったくらいです。

(2016年6月19日22:50記述)尚、このコメントは本日(2016年6月19日)昼過ぎに記したものであり、その後、YouTubeコンテンツを変えられた場合は不明である。コンテンツは同一タイトルでも歌手・YouTubeをあげる人が自由に変更できる。秋川君「荒城の月」は本日夜21:30頃聴いたときは昔のコンテンツに戻っており、上記批評には該当しない。今後はどのコンテンツに変更されるか不明のため、その場合には上記論評は無効とする。上記の賞賛は2016年6月19日昼過ぎに限定される。

(2016年7月2日追記)6月20日から掲載終了までは再び良くなっていた。



(4)今月の歌・世界の八十才以上特集予告。
今月の歌では、一度、全世界の八十才以上の歌手・演奏家特集を検討している。八十才でも昔の如く歌えるも大いに結構である。同時に、大きくアレンジし直したリメイク版・総合演出力、さらには老いてこそ歌える歌に大きな注目をしている。世界中から八十才以上のすばらしい方を一年ほどかけて捜してみるつもりでいる。

「日本の兄貴(あにき)」・加山雄三さん(1937年4月11日 ~)、などにも熱い視線を、八十才をこえたならばおくります。

(5)その他
今月の歌・七月は再度ロシアを特集する。特集理由などは後日記す。
同時に、中国で本年9月開催のG20に合わせて、世界の首脳紹介(G7以外の残りの首脳紹介)を開始する。第一回は、ロシア特集にあわせて、プーチン大統領である。
いっとき格闘技に狂っていた私が、プーチン大統領の柔道を見て、彼の性格の新たな面を発見したことなどを記す。
本当は昨日・(2016年7月1日)掲載予定であったが、諸妨害で中断させられた。